呼吸
『呼吸を制するものは人生を制す』という言葉がペンタゴンの中の人が書いた本に書かれていた。
ストレスに強くなる系の本。
そらそうだろう。
相手の呼吸を止めてしまえば相手の人生を奪えるのだ。
本にはそんなことが書いていたわけではない。
人はずっと呼吸をしているようでいて、無意識のうちに止まっていると、呼吸が。
だから常に呼吸をしていなさいと。
呼吸の大切さはいろんな本で書かれている。
自己啓発書、健康本、精神世界、などなど。
緊張したら深呼吸をしなさい、という言葉も聞いたことがあるだろう。
小難しい話では、感情は操作できないが、呼吸は操作できる、呼吸を操作すれば感情を操作できる、あと交感神経と副交感神経がなんたらかんたら。
しかし、やってみれば分かるのだが、緊張しているときに深呼吸なんてできないのだ。
落ち込んでいるとき、憂鬱なときもできない。
肺の周りの筋肉が硬直している。
無理やりそれを広げようとしたところで痛みが増すだけだ。
硬く体育座りをして縮こまっている子どもがいたとして、無理やり引っ張ってもよけいこわばらせるだけだろう。
じゃあどうすればいいのか?
知らない。