本屋の占い師
本屋に行ったら、『占い千円』という貼り紙が貼ってあった。
本屋の中央はスペースがあり、ソファが置いてあるのだが、その隣に小さなデスクとチェアが置かれ、男性が座っている。30代だろうか。
暇なのか、本を読んでいる。占いの本だろうか?この本屋の本だろうか?未購入の?隣のソファに座っている客も未購入の本を読んでいるのだから、この占い師も読んでいいという可能性はある。
この占いスペースの場所代はいくらだろうか。毎時間客が来れば時給千円以上にもなろうが、来そうもない。しかもオープンスペースである。だいたい、占いなんて小さい個室でやるものではないのか。外でやってる人もいるけれど、夜だろう。
隣のソファの人の視線を感じながら占いされるなんて。
まあ、大人気占い師ならそんなことも関係ないのだろうが、どこの誰かも知らない占い師である。
そう、どこの誰か分からない。
貼り紙は『占い千円』だけ。
占いなら何だっていいわけじゃないでしょう。
すごい占いなら何万円も出す人がいるだろうし、素人の占いならタダだって嫌ではないか。
占いは好きじゃない。潜在意識というか、深層意識というか、そういうところに訴えかけてくる気がするから。
「今月は事故に注意してください。」ともし言われたとしたら、占い師特有のレトリックだったとしても、嫌な気分である。
私はそれを逆手に取り、今年の正月に自分でおみくじを作り、全部大吉と書き、それを引いたのだけれど、なかなか酷い一年を過ごしている。
さて、千円を取るのであれば、占わなくていい。アドバイスいらない。グチだけ聞いて欲しい。仕事のグチとか。でも納得のいく傾聴してくれる人なんて稀で、そんな人ならすごいカウンセラーなんだろうきっと。
コーチングを過去に受けたことがある。2人のコーチに。どっちも「何か違う。」感があった。