『宝島』(真藤順丈)完読
沖縄が舞台で、直木賞を受賞したという事で買った。買って1ページで、違和感のある沖縄方言、沖縄訛りに「これ読み続けられるだろうか。」と不安になったが(特に『ゴーヤ』という記載は。)、最終的に541ページを完読する事ができた。
面白かった。
しかし沖縄は酷いところだと、読んでて思った。アメリカや本土に蹂躙されまくり。時代は1952年からスタートしているから、私は生まれていないのだけど、1978年に生まれた私の実感には、この小説の様な酷さはない。しかしこの小説は、史実を題材にしたフィクションのようなので、私が目の当たりにしなかっただけなのだろう、沖縄の酷さを。(今だって基地はあるし、米軍による犯罪は起きているじゃないか、という話はやめておきましょう。)
あれのようなものか。ニューヨークの刑事ドラマとかあるじゃないですか。「ニューヨーク酷過ぎだろ。犯罪多発し過ぎ。」と思っちゃうわけですよ。警察内部にも悪い奴がいたりして。でも平穏に暮らしている人もいるはずでしょう、ニューヨークにも。