友人のカフェ
仕事を21時に終えた。
書類のチェックである。
その書類の担当は定時に帰ってしまった。
妻も子も実家に帰ってしまったし。
さて、夕飯何にしよう。
午前10時にポークたまごおにぎりを2個食べたきりなのに、お腹が空いていない。
体調が悪いのか?
喉が荒れている。
車を走らせながら、ココイチにしようか、天一にしようか、バーガーキングか、うーん、どれもピンと来ない、などと考える。
ふと、帰り道に、友人が経営しているカフェがあることを思い出した。
少し遠回りだけれど。
(遠回りだったら帰り道とは言わないのか?
方向が一緒なのだ。)
昔は「友だちがカフェやっててさ。」と言って、女の子をデートに誘ったものである。
恥ずかしい。
デートできたこともあるが、交際に発展したことはない。
ほとんどは、一人で通っていた。
独身で、彼女もいなかった頃。
毎週のように。
相当暇だったのだろう。
家から40〜50分はかかる。
今では考えられない。
当時は『暇』だとは全く思わなかったが、今から見れば、相当『暇』である。
カフェに着き、席に座る。
友人はいないようだ。
全然変わらない。
十何年も経っているのに。
飲食店は1年で90%が潰れるのではなかったか。
言い過ぎか。
よく食べていたオムライスを頼む。
食べて驚く。
変わっていた。
オムライスのライスが。
そりゃあ変わるよなあ。
何かは変わるよ。
私だって変わったもん。
(ここで終わった方がキリがいいのだが、
まあ別に大した話でもないので続ける。
このカフェに来たのは何年振りというわけでもない。
2〜3か月前にも来た。
家族で。
そのときはオムライスを食べなかったのだろうか?
ライスはどうだったのだろうか?
思い出せない。)