ゆーきーブログ(仮)

ゆーきーのブログ(仮)

はじめてのおつかい

午後7時、帰宅すると、妻が「長女(6)が『ひとりで買い物行きたい。』って言うねんけど。」と言った。

 

「行かせたらいいじゃん。」

「えー!車に轢かれて死んだらどうするん!」

 

大げさな。長女は今度の4月で小学生だ。はじめてのおつかい、遅いくらいだ。ビビりな性格で、自分から何かをしたいとほとんど言わない。「ひとりでおつかいに行きたい。」なんて、珍しいと思った。このタイミングで行かせなければ、今度はいつ、自分から何かをしたいと言うか分からない。

 

私は長女に「行ったらいいよ。」と言った。長女は妻に「行っていいって!」と言う。

 

「じゃあお休みの日にね。」

「いいじゃん、今行かせたら。」

 

このモチベーションを失ったらどうする。

 

「もう夜だよ?児童虐待じゃない?」

「ここは沖縄だよ?近くのコンビニなら大丈夫だろ。」

 

近くのコンビニは、家のベランダから中が見えるくらい近い。家とコンビニは片側2車線の道路が横たわっており、それが妻には心配なようだったが、道路が大きい分、歩道も大きく、押しボタン式信号機のある横断歩道を渡りさえすれば安全なはずだ。

 

アパートの敷地から大通りまでの細い道、家のベランダから死角になっている歩道、コンビニの駐車場等、不安な場所もあると言えばあるが、さすがに心配し過ぎだろうと思い直す。

 

私は長女に小銭入れを渡し、「行ってくればいいさ。」と言った。

 

すると次女(3)が「次女もいく!」と騒ぎ出した。

 

さすがに3歳は心配だが、長女と手を繋いで行けば、長女も安心かも知れない。

 

それから長女は、小銭入れを見て、「どれを出せばいいの?何を買えばいいの?」と言った。

 

これには少し焦った。長女はお金が数えられないのか・・・。

 

私が幼稚園児の頃は、駄菓子屋でちょくちょく十円単位でお菓子を買ったものだ。だからお金は数えられた。(千円未満だっただろうが。)

 

ひとりでお買い物に行かせないものだから、ひとりでレジに行かせないものだから、お金が数えられない。甘やかし過ぎた・・・。

 

「とりあえず、お菓子ひとり1個買って、小銭入れをお店の人に見せなさい。」と言った。

 

長女と次女は、手を繋いで家を出て行った。

 

それから数メートル離れて、2人を追う影があった。妻である。